よむこと、かくこと、あそぶこと。

すきなことをすきなだけ。

2016年 上半期の読書 1〜20

2016年は、とにかく本を読む年にしよう!

と、去年の年末に決めて今日まで細々読書を続けてきました。

読むジャンルはバラバラですが、備忘録として上半期に読んだ本をご紹介したいと思います。

1月1日〜5月31日の半年間で60冊。

20冊目までを今日はご紹介します。

 

 

1.

みつえばあちゃんとボク

みつえばあちゃんとボク

 

 ペコロスシリーズの一冊。

うちの母が大ファンで、新刊が出る度購入しています。認知症になったみつえばあちゃんの過去と現在、亡くなった後の事が交錯しながらノスタルジックな雰囲気で語られています。

全編漫画仕様。心温まる一冊です。

 

 2.

孤独を生ききる (光文社文庫)

孤独を生ききる (光文社文庫)

 

51歳で突然の出家をした瀬戸内寂聴が、瀬戸内晴美時代の不倫についてや、子供や家庭を捨て、文学と恋愛に生き抜いた半生を振り返りつつ、寂庵に訪れる女性に語りかけるような文体で書かれています。恋愛に悩んだ時、人生に悩んだ時、孤独は決して悪ではないと教えてくれる一冊。

 

 3.

 小学生が習う道徳教科書を実際に読んだ北野武が、ズッバズバ道徳の在り方を斬っています。

本当にいいことって一体何だ?道徳という誰かが決めたルールに乗っかることは、実は恐ろしいことなのかも…。北野節が炸裂し、笑いながら深く考えさせられる。日本の未来を考えるために、今一度道徳について考えてみませんか?

 

 

4.

ものの見方検定――「最悪」は0.1秒で「最高」にできる!

ものの見方検定――「最悪」は0.1秒で「最高」にできる!

 

 第一線で活躍する著名人のものの見方を通して、ポジティブな生き方や考え方を教えてくれる自己啓発本です。

なるほど!そう考えれば楽になるのか!

肩の力を抜く方法を、ひすいこたろう氏独特な目線で教えてくれる一冊です。

 

 

5.

あした死ぬかもよ?

あした死ぬかもよ?

 

 続けて、ひすいこたろう氏著書。

自分が死ぬって頭では分かっているけど実感できない。特に年齢が若いと、永遠のように感じる生。

でも、死は平等に訪れる。そんな死の体験を読書を通して感じることができる一冊。

いつか死ぬ。それが明日なら?

あなたは今日をどんな風に生きますか?

 

 

6.

斜陽

斜陽

 

 ごく稀に、読後鳥肌が立つ体験をします。

乾くるみのイニシエーションラブを読んだ後は言い得ない感情に鳥肌が立ちましたが、斜陽を読んだ後は感激の鳥肌でした。私は特に最後の一文が大好きです。

そこで全て持っていかれました。

太宰の才能が炸裂した一冊。

 

 

7.

 淀川キリスト病院のホスピスは、がん末期の患者が緩和治療を受けるために開設された、日本でも屈指の病棟です。ホスピスに実際に入院する患者に、週に一度管理栄養士が直接リクエスト食を聞き、色や形、味付けや思い出など細部に渡って聞き取りし、患者にご馳走を提供します。

食を通して語られる一人一人の人生に思いを馳せる。そこには死に向き合う暗さではなく、歩んできた人生への感謝と愛が溢れています。生と食の強い結びつきを感じ、食べることに感謝できる一冊。

 

 

8.

自分を変える習慣力 (ビジネスライフ)

自分を変える習慣力 (ビジネスライフ)

 

 五郎丸歩選手の活躍で、ルーティンという言葉が注目されました。成功者には共通して、努力の継続と隠されたルーティンがあります。

私はこの本を読んで早起きと、毎朝1時間早く出勤し読書をする習慣力を身に付けました。

で、変わったのかって?結果はこれからですよ。

継続は力なり。身につく読書体験ができます。

 

 

9.

1日10分であらゆる問題がスッキリする「ひとり会議」の教科書 (Sanctuary books)

1日10分であらゆる問題がスッキリする「ひとり会議」の教科書 (Sanctuary books)

 

 一人でいる時、あなたは何を考えて過ごしますか?

自分の頭の中で、ファシリテーターを一人用意し、活発に意見を出し合います。

会議のテーマは何でもOK。

一人で考え、答えを導き出す手法を分かりやすく解説した一冊。

 

 

10.

グッド・バイ
 

 続きが読みたくて仕方がない。

太宰はグッド・バイを書き上げることなく、この世を去ってしまいました。

私の頭の中でキヌ子は堀北真希に変換して読みました。太宰の書く文章は情景がありありと浮かんでワクワクします。全く古くない。

 

 

11.

ヴィヨンの妻
 

 これも続きが読みたかった。

太宰の物語に出てくる女達は、どうしてこうも格好いいのでしょうか。素直に生きる女の姿が眩しいくらい。

対象的に、太宰の書く男性は皆、優しく愛すべき阿呆。

太宰自身を投影している部分が大いにあると思うのですが、世の男性はその片鱗をもれなく持っている。皆愛すべき阿呆なのです。

 

 

12.

教団X

教団X

 

 初めて読んだ中村文則作品が教団X。

567頁にわたる長編大作。対立する二つの宗教団体。正義とは何か、人間とは何か。教義の部分は思わず自分がその世界に入り、直接説法を聞いている錯覚に陥ります。中村文則が文学を通して世界に問いたいことが凝縮された一冊。

賛否両論ありますが、私にとっては最高の読書体験となりました。

 

 

13.

改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)

改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)

 

 友人に勧められた一冊。

実際にキャッシュフローゲームも体験しましたが、お金の流れる仕組みを考えるにはいいかもしれません。しかしお金は簡単には稼げません。

 

 

14.

沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

 

 信じるとは一体何なのか。

布教のため命をかけ、日本に上陸した宣教師ロドリゴ。先に上陸し、布教活動していたはずのフェレイラの退転が信じられず、自分は何があっても信仰を棄てることはないと心に決めていたが、相次ぐ弾圧と裏切りに揺れ動くロドリゴの心理。それでも神は「沈黙」を守り続けた。

窮地に立たされ、踏み絵を前にしたロドリゴは漸く神の教えを理解する。

苦難の中で初めて人は本当の光を見ます。

幸福は形ではなく、そのことに気付くことなのかもしれません。

 

 

15.

残穢 (新潮文庫)

残穢 (新潮文庫)

 

 ホラー小説はあまり読まないのですが、評価が非常に高いので気になり読みました。

怖いです。とにかく怖いです。

読後、この本を持っておくのが怖くてすぐ人に貸しました。他人事じゃない恐怖。

今の季節にはいいかもしれません。

 

 

16.

笑うな (新潮文庫)

笑うな (新潮文庫)

 

 文豪 筒井康隆の短編集。本のタイトルにもなっている、巻頭の「笑うな」。私はカフェで読んでいたにも関わらず、声を出して笑ってしまいました。

不思議な世界観と、奇妙な物語の連続。今では絶対許されないような作品に度肝を抜かれます。

 

 

17.

 私、自他共に認める西加奈子ファンなんですが、ぶわーっと読み始めたのは今年からで、それまで漁港の肉子ちゃんとふくわらいしか読んだことなかったんです。

炎上する君は、8編からなる短編集。西加奈子の独特な世界観がサクッと読めて、笑ってホロっとして益々好きになりました。

特に好きなのは「空を待つ」。

私には私がついてる。私にとっての親友私。大事にしよう。

 

 

18.

ひとりでも生きられる (集英社文庫)

ひとりでも生きられる (集英社文庫)

 

 男女の愛について。

情熱的に生きてきた瀬戸内寂聴ならではの、真っ直ぐ素直なエッセイ。特に私の心を打った一文を紹介したい。

どうやら私のやさしさや、寛大さとは、結局、相手のためではなくて、自分自身の快楽のためではないかと思われるのである。どう考えてみても恋や情事というのは相手のためより自分自身のためのもののような気がする。本当の愛は無償の愛だというが、そんなものは果してこの世にあるのだろうか。

 

19.

察しない男 説明しない女 男に通じる話し方 女に伝わる話し方

察しない男 説明しない女 男に通じる話し方 女に伝わる話し方

 

 男と女の思考の違いや仕組みが、シュチュエーション別に書かれた一冊。

あるある〜!と共感するも良し、ちょっと理解出来ない…。と考えるも良し。

暇つぶしと話題提供にいかがでしょうか。

 

 

20.

何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)

何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)

 

 中村文則作品の中で私が最も推薦したい一冊。

中村文則の小説は、幼少時代に傷を負った主人公が起用されるが、この作品も例外ない。

読んでいてかなり辛くなる場面もあるが、主人公が孤児院の施設長に言われる言葉に目が醒める思いがした。

「現在というのは、どんな過去にも勝る。そのアメーバとお前を繋ぐ無数の生き物の連続は、その何億年の線という、途方もない奇跡の連続は、いいか?全て、今のお前のためだけにあった、と考えていい

 

決して明るい結末ではないが、読み終えた時必ず新しい発見をくれる究極の一冊。

 

 

 

 

 

夏の読書に一冊いかがでしょうか。

続きはまた明後日にでも。

ではまた。